通訳案内士試験攻略のための過去問分析

平成28年度の通訳案内士試験は以下の日程で行われます。

 

筆記試験:平成28年8月21日(日)

筆記試験合格発表:平成28年11月 10日(日)予定

 

口述試験:平成28年12月4日(日)

合格発表:平成29年 2月 3日(日)予定

 

出願された皆さん、ご検討をお祈りしています!

 

今年は出願できなかった、来年は挑戦したい!とお考えの方、2015年から出題傾向に少し変化もありましたので2015年度過去問をメインに出題傾向を分析していきましょう。

(注:英語に限定した対策になります)

 

まずはじめに簡単に試験概要を説明いたします。

 

☆☆試験概要(出典:JNTO

 

    1. 報酬を受けて外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内をするための国家資格。
    2. 外国語の種類は、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、韓国語及びタイ語。
    3. 試験は国土交通大臣が実施し、合格者は都道府県知事の登録を受ける。

 

  • 年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく受験が可能。

 

  1. 通訳案内士(通訳ガイド)は、単に語学力が優秀であるだけでなく、日本の地理、日本の歴史、さらに産業、経済、政治および文化といった分野に至る幅広い知識、教養を持って日本を紹介するという重要な役割を負う。

  ☆筆記試験 (第1次試験)

  外国語(出願者の選択する一カ国語)

  • 英語 … (マークシート方式)
  • 中国語、韓国語 … 記述式とマークシート方式の併用
  • フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語… 記述式

  日本語による筆記試験 (マークシート方式) 

    (ア)日本地理 (イ)日本歴史 (ウ)産業・経済・政治及び文化に関する一般常識

  ☆口述試験 (第2次試験)

  • 筆記試験で選択した外国語による通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーションを図るための実践的な能力について判定

試験免除の詳細は『通訳案内士試験 もう少し楽に合格するために知っておきたい免除制度とは?』参照

☆☆通訳案内士試験ガイドラインによる合格基準

  1. 第1次試験(筆記)

1 次試験の試験内容を外国語・日本地理・日本歴史・一般常識(産業・経済・政治及び文化)の4つに分け、科目ごとに合格基準を設定。外国語は原則70点、日本地理・日本歴史はそれぞれ原則70 点、一般常識は原則60 点を合格基準点とし、絶対評価で合否判定を行う。

  1. 第2次試験(口述)
  2. 合否判定に当たっては、試験官ごとに基準が大きく異なることがないよう、あらかじめ評価項目(プレゼンテーション、コミュニケーション、文法及び語彙、発音及び発声)ごとに、具体的な評価基準を設定しておくものとする。合否判定は、原則として6割を合格基準点とし、当該合格基準点に達しているか否かを判定することにより行う。

 

通訳案内士試験 過去問分析

平成27年度の合格率は19.3%。、一次試験を通過できる受験者は例年全体の3割程度の狭き門です。では口述試験は、といえば受験者の2/3以上は合格している統計ですので、

いかにして一次試験に合格するかが鍵となってくるのがわかります。

外国語試験(英語)

今回この記事を書くまで知らなかったのですが、2015年から英語は全問マークシートになっていたんですね!前年度の問題を実際に解いてみましたが、この変更はかなり正解率を上げることになると感じました。そして設問内容も以前よりも実践的になりましたね。ここからは2015年度の問題を分析してみたいと思います。

<英文解釈問題> 2015年から文章量が格段に増えました!今後もこの傾向でいく可能性も高いとすると時間配分に注意ですね。問題の出題形式自体は2015年度以前のものと変更はないので過去問数年分で傾向をつかことができます。

(マークシート100点満点中25点)

 

<英文和訳問題> 今まで記述で英文を和訳する問題が、英文を和文5択から選ぶ方法に変更。消去法で答えを導き出すことが可能となったものの、もちろん分法解釈の力は未だ必要となっているので、英会話ができる感覚だけで解くのは難しいところです。文法の基礎からきちんと理解しておきたいですね。

(マークシート100点満点中15点)

 

<和文英訳問題> 2015年から「日本語で書かれた内容を英語で端的に表現しているもの文章はどれか」という問題に変わり、当然ながら文法を解析して間違いを探すこともできるでしょうが、生きた英語に触れていれば英文の不自然さには気づくことができそうです。ニュースや海外ドラマの英語に慣れていれば、読んでいて「これは回りくどい」「この単語はここの場面では使わない」など比較的わかりやすいと感じました。

しかし...勉強をしていても自分の文章が正解なのかわかりにくかった和文英訳の筆記に苦戦していた頃が懐かしい...。

(マークシート100点満点中30点)

 

<日本事象関連の英作文の問題> それぞれの写真、事象について少しの知識があれば完全にわからなくても英文の中に手がかりとなる単語を見つけることで解くことが可能。

もし記述式だったら私も「庵」「幽玄」「紬」などうまく説明できる自信はありません...。

(マークシート100点満点中30点)

日本語による筆記試験 

<日本地理>

相変わらず難問多数。電車マニアでしかわからなそうな問題など、勉強のしようがないものも見受けられたものの、その類は他の受験者もおそらくわからないので運に任せましょう。基本的には今まで取り国立公園、世界文化遺産、ジオパーク、各地の特産など一通り頭に入っていれば解けるものが多いです。

また例年、外国人に人気の観光スポットからの出題も多く、実際にその土地を巡った経験があればその経験を活かせる問題も多いので、試験勉強中の気分転換にも旅に出てみるのもいいかもしれません。

 

<日本歴史>

こちらも地理同様、難しいですね...。

日本史だけにとどまらない内容(世界史が混ざっていたり)が出題されるなど地理同様、難解な問題が並び、半分正解できれば平均点は超えそうです。難問対策ばかりを考えず、基本的な日本史の理解を深め、解けるところで確実に点数をとっていきたいところです。出題内容は地理などの他の分野と重複しているところもあり。

 

<一般常識>

時事問題が多く、インバウンド関連のニュースやトレンドなどはこまめにチェックしておく必要あり。外国人向け消費税の免税措置の設問など、通訳ガイドが実務で問われることのありそうな実践的な質問が多く出題されていました。ニュースでトピックになるようなネタは報道された内容だけでなく、もう少し踏み込んで調べておくことも大切です。

今までの傾向では日本経済、産業、政治からの設問が多かったのが2015年は観光や文化的なの分野からの出題が半分以上で難問も多数。外国人観光客が興味を持っているトピックについてのトリビア的な質問もあり、自分が持ち合わせる一般常識とうまく調合して解く必要あります。

ちなみにウォシュレットトイレの日本における普及率は75%だそうです。

 

まとめ

個人的な経験から言って、英語試験がマークシートになったことで以前に比べて答えが楽に導き出せるようになったことは喜ばしいです。問題の内容に関して言えばそこまで大幅に変わったことはないので過去の問題数年間分を解いてみて傾向をつかみましょう。

日本語による試験に関しては範囲がとても広いこともあり、効率的にポイントを押さえて勉強していく必要があります。ヤマをはれない難問も多いですが、そこは他受験者の正解率も低いのでそれだけにビクビクせず、基礎的な内容を確実に押さえておきましょう。